BACK TO THE FUTURE 未公開シーン
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本編では惜しくもカットされた未公開シーンを特典映像に収録されているのだけでなく、写真のみが残されたシーンも含めて紹介。
さすがは「PART1」。撮影開始までに約4年を要し、さらに主役交代という前代未聞の事態も起きたため、未公開シーンのバリエーションも非常に豊富です。
シーンの説明に関しては、PART1の撮影台本をお持ちのEninieさんに多大なご協力をいただきました!本当にありがとうございます。
YouTubeで公開されているものは一緒に掲載していますが、じっくり楽しみたい方は、ぜひディスク版をチェックしてください!  

オーディション前のマーティとジェニファーNEW!
【シーン説明】ダンス・パーティーのオーディションの直前、マーティのギターを肩にかけながら声をかけるジェニファー(特にセリフはなかった模様)。そこに「次のグループ!」と声がかかると、マーティは急いで彼女からギターをもらってステージへ上がった。
【解説】こちらはネット上で公開されているヒューイ・ルイス出演の冒頭のオーディションシーンのメイキング映像から。シーンの詳細はEninieさんの台本からによるもの。映画本編では使用されなかったカットが多数確認でき、ヒューイ・ルイスが演奏中に突然フレーム下から顔を出してオーディションを止めるなど、最適な演出を探るため、さまざまなパターンで撮影されていたことがわかる貴重な映像だ。

ピーナッツのお菓子
【シーン説明】ビフに車を壊されて絶望しているマーティ。父のジョージに「僕のために“ノー”と言ってほしい」と訴える。するとそこへ近所の親子がやってきてお菓子を1ケース買うように迫ってくる。まさに“ノー”と言う絶好の機会だったが、ジョージは断れず購入してしまう…。
【解説】このシーンで買わされたお菓子が、後の夕食シーンでジョージが大量に皿へ盛っていたお菓子である(よく見ると彼の背後にお菓子の段ボールも置かれている)。「強い父」を望むマーティの失望と、“頼めば何でも引き受けてくれる男”としてジョージが近所から認識されていることがよくわかる。初期のDVDボックス時代には収録されていなかったが、20周年記念ボックス以降から追加収録された。ちなみに、買わされたお菓子は「ピーナッツ・ブリットル」。ピーナッツとキャラメルを固めたアメリカではポピュラーなお菓子なようだ。
 ジョージの負け犬っぷりは既に十分伝わっていると言うことでカットされた。

マーティの夜中はいつもここから出入り
【シーン説明】ドクに起こされたマーティは、夜中の実験へ向かうため出発。両親が寝静まる時間帯になると、部屋の窓から外に出て玄関横の勝手口から出入りしているようだ。
【解説】こちらはNGシーン集に収録(いつまで経っても窓が開けられずイライラするマイケルが見られます)。実はPART1本編では、この「窓から出入りするシーン」は一切登場しない。確認できるのは、PART2の暗黒の1985年Aで自宅に戻る場面のみ(住人は黒人一家になっているが)。それでもPART1を観ていると、「マーティはきっとここから出入りしてるんだろうな」と自然に想像できるのが面白い。…それとも単に自分が見すぎているだけだろうか(汗)。

僕をつねって下さい

【シーン説明】1955年にやってきたマーティは、ゴミ箱に捨てられた新聞の日付から自分が過去に来てしまったことを知る。そこに通りかかった1人の女性にマーティは現実を確かめるために「つねって欲しい」と頼む。しかし、彼女からもらったは強烈なビンタだった。不審者に見られて警官が近づいてくると、マーティは電話をかけるため喫茶店へと向かう。
【解説】特典映像にも収録されているが、ネット上では動画が公開されていないので写真のみ。「夢であってほしい」と願うマーティが頬をつねってもらおうとして、予想外のビンタを食らうのがおかしい。どうでもいいけど「夢だと思ったらつねる」という行為は海外でも共通なんですね。ここで登場する警官は、この後の登場シーンもほとんどカットされており、本編では一瞬しか姿を見せない。ゼメキスが撮影中に思いついて追加で撮影したらしいが、余分なシーンのためにカットされた。メイキング映像には、そんなゼメキスがマイケルに演技指導する姿が映っていたりする。

1955年のタバコのCMNEW!
【シーン説明】ロレインの家族との夕食に参加することになったマーティ。ロレインの父サムは来たばかりの新品のテレビが映り大喜び。だがマーティはそこに映るコマーシャルに驚愕する。映っていたのは、肺の手術を終えたばかりの医師が手術室を出てタバコを吸うという内容。しかも「タバコは神経を落ち着かせ、リラックスさせる」と語っているのだ。マーティが「タバコのCMなんて信じられない。しかも医者が出てきて、肺の手術をした後にやることじゃない。タバコは肺ガンのもとなんだ」と言っても、誰も理解してくれない。あきれた父サムは話題を変え「家にいてタダでテレビが見られるのに、わざわざ映画館に行くやつなんているのかね?」とつぶやくと、ロレインが続ける「お宅にテレビある?」
【解説】40周年の調査中に発見して驚いた未公開シーン。一見、BTTFとは無関係ないように見えるが、ボブ・ゲイルの音声解説まであるのでDVDの特典映像に収録されていたことがわかる。しかし、手持ちのディスクにその映像が見当たらない。一説にはアメリカの初期DVDボックスの未公開シーンに収録予定だったものの、発売前に削除が決定。ところがディスクの中に残っていた映像データをファンが発見したのだとか。当時のジョークとしては面白かったかもしれないが、さすがに喫煙を推奨するような映像を公開するのは許されなかったんですかね。
 ちなみに、カットの理由はボブ・ゲイルによるとタバコのCMを扱うどうこうよりも、映画の流れを完全に止めるため。リハーサルの段階で入れるのを難しいとわかっていたそう。動画を載せるの悩んだのですが、XのBTTF公式アカウントが堂々と紹介しているから載せました(オイ)。
 ミュージカルをご覧になっていた方はよりニヤリとするでしょう。あのシーンはこれが元だったんですね。

ドクの持ち物
【シーン説明】55年ドクにタイムマシンを見せて、やっと信じてもらえたマーティ。ガレージでビデオカメラの接続に奮闘している間、55年ドクは未来の自分が用意していたトランクを物色する。中に入っていたのは、ヘア・ドライヤーに木綿の下着。さらに未来の「プレイボーイ」誌。ドクは思わずに希望(?)を抱くのだった。
【解説】VHS「3部作の秘密」時代から公開されていた有名な未公開シーン。一時期は音声の一部が欠如していたが、Blu-ray版では音声が復活され、さらにロング・バージョンとなっている。ここで登場するヘア・ドライヤーが後のダース・ベイダーのシーンで腰につけている熱戦銃として使われている(「3部作の秘密」も55年にヘア・ドライヤーがあるのはおかしいというツッコミからこのシーンを紹介していた)。ギャグとしては面白いが、映画のテンポが崩れると言うことでカットになった。
 カットされた時期は、未公開シーンの音声解説では早い段階でカットしていたと言うが、別の特典映像では公開直前にカットされたシーンの1つと言っていたので詳細は不明。
 ちなみにこの未公開シーンは、実は「バック・トゥ・ザ・フューチャー・ザ・ライド」の待ち時間映像でも使われたりする。劇中でドクがデロリアンを改造してるシーンがないので、わざわざ引っ張り出されたのでしょうか。

過去でも見栄えを気にする。それが若者
【シーン説明】兄弟の写真から兄貴が消えかかっているを見つけたマーティとドク。両親を結びつけるため高校へ向かう準備として、ドクはマーティのために1955年の服を買ってきた。着替えたマーティに最後に渡したのはワセリンの入ったヘア・トニック。マーティはそのニオイのキツさに嫌がりながらも髪の毛にベタっとつける。クシで綺麗に整えるのと最後に一言。「これならエルビスみたいだ」「誰だ?エルビスって」「そのうちわかるよ」
【解説】こちらは小説版より。マーティのためにオシャレな若者の服を買ってあげるドク。父が1985年でもつけていたヘア・トニックを最初は嫌がりながらノリノリでつけるマーティ。そして最後のエルビス・プレスリーのくだり。こう言うシーンは好物です。まぁ説明としては非常にわかりやすいシーンですが、テンポを重視すれば「存在が消えかかってるんだ」と判明した時点ですぐ学校へ飛ぶのが正解だと思う。

カンニングする母
【シーン説明】マーティとドクは両親を結びつけるために高校に潜入する。授業中の教室でテストを受ける母のロレインを見つけるが、彼女がしていたのは、まさかのカンニングだった。マーティはドクに紹介する。「あれが僕のママだ」
【解説】高校時代のロレインがカンニングするような不良娘だとわかるシーン。最後に「どうせ落第だよ」と言っているので、成績も良くなかった様子。ボブ・ゲイル曰く、教室で右の方にいる生徒は撮影スタッフの息子クリスらしい。だが、撮影後に不要と判断されカットされた。

1955年でもストリクランドに捕まるマーティ
【シーン説明】学校の食堂でビフと一悶着を起こしたマーティ。ビフはストリックランドを見つけて早々に退散したが、マーティは捕まってしまう。名前を聞かれたマーティは思わず"マーティ・ブラウン"と答える。するとストリックランドはこう言う。「君に心からの忠告しておく、ブラウンくん。私の学校ではたるんだまねはしないように」「たるんだまね?」「わかやすく言えばバカなことはしないことだ、わかったかね?」「はい。ありがとうございます」。なんとかその場を切り抜けるマーティだった。
【解説】こちらも小説版から。本編ではビフと一悶着の後、ジョージがいなくなったことに気づいてすぐ場面が切り替わるが、その続きが描かれている。ストリックランドに1985年の朝と同じようなことを言われている。マーティ・ブラウンって名前も出てくるため、もし本編に残っていたらカルバン・クラインとも混同してややこしかったかもしれない。カット理由は、ジョージにロレインをダンス・パーティーへ誘わせることに集中させるためでしょうか。

ピーボディの末路NEW!
【シーン説明】ジョージにロレインをパーティーに誘わさせるため、彼の自宅前でついてきたマーティ。だがジョージは家に逃げんこんでしまい、途方にくれているところに新聞配達員から新聞が投げ込まれる。そこには拘束着を来たピーボディの写真と共にこう書かれていた。「"FARMER SEES FLYING SAUCER(空飛ぶ円盤を見た農家)"」。これを見たマーティは、あるアイデアを思いつく。
【解説】こちらはEninieさんからの情報。ネットではよく見かけるこちらの新聞(イギリス版25周年Blu-rayのプロップにも収録されてた)。しかしながら本編ではまったく登場していない。本来この新聞は、マーティがダース・ベイダーに変装するきっかけとして使われる予定だった。なお、ピーボディが病院送りになるのは、PART2でも再びカットもされたため本編では幻の設定となっている。
 今回調べてわかったことだが、新聞の見出しが2パターンあることが発覚。日付が11月7日版"FARMER SEES FLYING SAUCER"版と、11月6日版"Local Farmer Claims 'Space Zombie' Wrecked His Barn(地元の農家の主張「スペース・ゾンビに納屋を壊された」)"。台本上は11月7日版と書かれ、小説版では11月6日版で書かれている。ただし11月6日は日曜日で学校は休みのため、映画用に作られたのは11月7日版が妥当だろう。
 さらに追加で調べると、1985年公開当時に発売された「THE バック・トゥ・ザ・フューチャー ALBUM」(講談社)の裏表紙裏に11月7日版の新聞記事が掲載されていた。このことから、映画用に作られたのは間違いなく11月7日版であると断定できる。11月6日版は小説版を元にファンが作ったコラージュ画像ではないかと予想。

ダース・ベイダー(ロング・バージョン)
【シーン説明】ジョージに「ダース・ベイダー」と名乗った後の続き。両親を呼ぼうとするジョージを熱戦銃で脅し、彼のせいで時空連続体にヒビが入ったと責め立てる。クリンゴン将軍は地球が4回転後にベインズというメスをヒル・バレー高校に連れていくように命令。従わなければ脳を溶かすと脅す。それでも自信がないというジョージには、さらに激しい音楽で追い込み、ダンスに誘うことを約束させる。最後にクロロホルムで眠らせ、マーティはベランダから脱出しドクと合流した。
【解説】本編で強烈な印象を残す「ダース・ベイダー」のロング・バージョン。一生懸命、宇宙人っぽく喋るマーティが愛らしいし、最後のジョージの寝相も大好き。クリンゴン将軍とはバルカン星と同じく「スター・トレック」に登場する宇宙人。「ドクの手荷物」でカットされたヘア・ドライヤーが活躍し、ジョージがクロロホルムを吸いすぎたせいで学校を休んだのもわかる。最後の眠らせるシーンは、脅された後に何も対応しないのはおかしいということで入れたという。試写会ではこのまま流されたが、公開直前にカットされたシーンの1つ。理由は、最初の名乗りを越える面白さが続かず、さらに後のシーンでジョージ自身が内容を説明してしまっているため。本編と比べると、カット順を入れ替えたりしていて編集の面白さがよくわかる。

ジョージ、僕を殴れNEW!
【シーン説明】ジョージに「何事もなせば成る」と言葉をおくった後、マーティは試しに僕の腹を思い切り殴れと頼む。ところが、ジョージのパンチは触れたかどうか程度の弱々しいもの。不安だけが募るマーティであった。
【解説】こちらも特典映像にあるが、動画はネットで公開されていない。必要なかったからカットされたとボブ・ゲイルはいうが、実はこのパンチの練習は何度も変更されていた。まずはエリック・ストルツ時代。マーティは持ってきたサンドバッグを洗濯ヒモを吊るし、ジョージに試しに殴らせてみたところ、強烈なパンチによってサンドバッグは洗濯ヒモから外れて家の窓を割ってしまうオチだった。それを再びマイケル・J・フォックスで撮ろうとしたら、今度は洗濯ヒモをエリックの高さで作っていたためマイケルには届かなかったのである。そのため今度は特殊効果がヒモに細工をし、ジョージが殴ると同時にサンドバッグが落ちるようにして撮影された(これも後にカット)。最終的に今回の未公開シーンに落ち着いたが、あまりにも変更が重なり、ゼメキスたちの熱意が薄れてしまったのかもしれない。
 さらに裏話として、鬼才クリスピン・グローバーはこの裏庭の撮影で「ジッとしていろ」と言われたにも関わらず、動き回り、何度もカメラの前からフレームアウトしたとか。実際、この未公開映像もパンチをした直後にジョージが消えているのがわかる。

使用許可書は?
【シーン説明】時計台広場で落雷に向けての準備に勤しむドクだったが警官に捕まってしまう。使用許可として50ドルを渡してこと無きを得る。続いてドクはマーティを母を迎えにいくように言うが、マーティの様子がどうもおかしい。自分の親にちょっかいを出すのが気に乗らず、未来に影響して"ゲイ(Gay)"になったらどうしようと言う。だが、ドクは"陽気(Gay)"なら最高だと勘違い。最後にマーティは「もし作戦が失敗したら僕はいつ消える?」とドクに尋ねるととこう答える。「見当もつかんね」
【解説】警官に捕まるピンチをワイロで切り抜けたことや、ドクが過去に火事騒ぎを起こしたことがわかるシーン。「僕をつねって」で登場した警官がここでもカットされている。その後のマーティの不安は、同様の感情をロレインとの車内シーンで十分描かれているので確かにカットしてよかったと思う。"Gay"をゲイと陽気、楽しいと勘違いするのは面白いがテンポを考えると削られた判断は理解できる。ここでボブ・ゲイルはこう語っている。「ゼメキスと僕は脚本を作り込みすぎる。細部まで読み手に伝わって欲しいからだ。しかし撮影したシーンを見ると、脚本よりも多くのことが伝わっていることが多い」。番組を作る者としてこの言葉はめっちゃわかる。

電話ボックス
【シーン説明】マーティとの約束の9時になっていることに焦るジョージ。電話ボックスに駆け込み時間を確認をしていると、いじめっ子のディクソンたちに閉じ込められてしまった。そこへ現れたのはストリックランド。だが助けるどころか「たるんでおるからこうなるんだ、マクフライ」と言い残して、その場を立ち去ってしまう。一人取り残されたジョージの苦難は続く。
【解説】ジョージがロレインのいる車に遅れてきた理由が明確に説明するためのシーン。電話ボックスに閉じ込めた生徒の1人はディクソン。"KICK ME"でジョージを蹴ったり、ダンスでジョージからロレインを奪った男である。ダンスでの逆転劇の伏線としても生かそうとしたようだ。個人的にはジョージの"Mr.Strickland!"の言い方が好きでよくマネしてた。今の若い人にはわからないと思うが、電波時計が出る以前は時計の時間を合わせるために電話で確認するのは当たり前だった(日本で言う117)。
 カットの理由はシンプル。誰もジョージが遅れた理由は気にしないから(自分も気にしたことがなかった)。最初の試写会には残されたが公開直前にカットされたシーンの一つ。

ジョニー・B・グッド未公開シーンNEW!
【シーン説明】ジョニー・B・グッドのミュージックビデオ用映像。マーヴィン・ベリーがチャックに電話している間のマーティの演奏などの未公開カットがふんだんに使われている。ラストにバンドマンに「いまのなんて言うんだ?」と聞かれたマーティは答える。「ロックンロールさ」
【解説】こちらは1983〜94年に存在した定額制ミュージックビデオサービス「Telegenics」に収録されていた映像。様々なミュージックビデオが収録されたVHSが会員のもとに配送されていたようです。この「ジョニー・B・グッド」はその中でも1985年9月のVol3に収録。アメリカの映画の公開が7月なので大ヒットに合わせて急遽作られたものかもしれません。特に80年代はマイケル・ジャクソンの「スリラー」の影響もあり、多数のミュージックビデオが作られていた時代。「ジョニー・B・グッド」も別パターンも確認できるので映画の宣伝のために各音楽会社によってこぞって作られていたのかもしれないです。
 映画では「君たちの子どもにはわかる」で終わりますが、バンドマンとこんなやりとりがあったんですね。残しても良かったと思いますが、ゼメキスたちとしては「ロックンロール」と明言するとのちのち面倒になるとか思ったのでしょうか。それともさっさと両親を結びつける映画のストーリーに話を戻したかったか。それにしても映画公開後にこのセリフわざわざ持ってきたミュージックビデオの編集マンがすごい。

ドクの生存を確認してからの2人NEW!

【シーン説明】テロリストに撃たれたもののマーティの手紙のおかげでなんとか一命を取り留めたドク。しかし、ドクは「すぐにこの場を離れよう」と提案。銃声を聞きつけたのかパトカーのサイレンが2人に迫っていた。
【解説】こちらのシーン説明はEninieさんの台本から。本編ではドクが手紙を見せて生存を明かしたところで終わるが、実際にはその直後もやり取りが続いていたようだ。別カットの写真が複数存在することから、ドクが立ったまま手紙を見せるバージョンなども撮影されていた可能性が高い。カットの理由は言わずもがな。あそこで終わるのがクールですよね。

現代に帰ってきたマーティが拾ったもの
【シーン説明】無事に1985年に戻ってきた朝。悪夢から覚めたマーティは、ふとゴミ箱に目をやる。そこに入っていたのはタイムスリップする前に自ら捨てたオーディションテープ。レコード会社からの批判を恐れて夢を諦めかけたマーティだったが、今度はそれを取り出し封筒に入れて部屋を出た。「僕の音楽は30年前にも当たっているんだ。勝つに決まってる」
【解説】こちらは小説版より。本編でマーティがリビングで手に持っていた封筒の中身はこのオーディションテープ。マーティの成長がわかるめちゃくちゃいいシーンですが、残念ながらカット。カットの理由は、未来を変えた主役をあくまでもジョージにしたかったのか、果ては敢えて見せないことで観客自らが未来を変えられることを気づいて欲しかったとか?

【おまけ】幻のオープニング

【シーン説明】テレビで流れているのは「1955年ごろの原子力に関する教育映画」。マーティをはじめ教室の生徒は、ほとんど画面を見ずに退屈そうに授業を受けていた。そこに突然”マーティ・マクフライへ緊急の電話です”と校内アナウンスが流れる。マーティは急いで事務室に向かう。電話の主はドク。夜中にすごい実験をするので助手が必要なんだと伝えるためにわざわざ学校に電話してきたのだ。この通話を職員室の内線電話でこっそり盗み聞きしていたのがストリックランド教頭(画像1枚目)。電話が終えたマーティを捕まえ、私用電話ではないかと詰め寄る。この時、運悪く校則違反のウォークマンを教頭に見つかったマーティは居残りを命じられる(画像2枚目)。今日は大事なバンドのオーディションがあるにも関わらずだ。
 放課後、居残りで教室に残されたマーティ。だが諦めるわけにはいかない。オーディションに向かうためマッチとガムとレンズを使った即席の発火装置で教室のスプリンクラーを発動。その混乱に乗じて教室を抜け出しオーディション会場へ向かうのだった…。
【解説】これはエリック・ストルツ時代に撮影されたオープニング。なので未公開というよりはボツネタに近い。最近よく見かけるストリクランドが受話器を持っている写真もこのシーンの名残だ(ハリコンのポートレートにも選ばれてた)。シーン説明は小説版から。ヒル・バレー高校で授業を受けるマーティも見てみたかったかも。
 マイケル・J・フォックスに主役が交代されると、再びセットを組む予算がなかったため、現在のドクのガレージから始まるオープニングに変更となった。確かにこのオープニングだとシーンは5つ(教室、事務室、職員室、廊下、スプリンクラーが出る部屋)も必要にあるが、ドクのガレージなら1シーンで完結。撮影時間も短くなり見事な経費削減である。