BACK TO THE FUTURE PART2 未公開シーン
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本編では惜しくもカットとされた未公開シーンを特典映像に加えて、画像だけ出回っているのも含めてまとめて紹介。
画像のみのシーン説明は基本的に小説版から。できる限りカットの理由などわかる範囲で掲載しています。
YouTubeで公開されているものは一緒に掲載しておりますが、字幕付きで見たい方はぜひディスク版を購入して下さい!  

マーティ、未来の世界へ向かう
【シーン説明】いざ2015年の世界へ向かうマーティ。その後ろでデロリアンが飛び立とうとしている。
【解説】映像は『メイキング・オブ・バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』より。このマーティの後ろで飛びたつデロリアンがうつる写真は今でもよく見かけるが、実は撮影も行われていた。本編ではマーティの後ろ姿と共にヒル・バレーの街並みが徐々に映っていくショットのみが使用されている。こちらはマーティの顔と共にデロリアンが浮いている姿を見せたかったかもしれないが、観客の注目はそれよりも未来の世界だったため早く見せるためにカットされたと思われる。

老いたテリーとビフ
【シーン説明】2015年でマーティに時計台の募金をお願いするテリー。そのまま落雷があったのは1955年11月12日だったと話を進める。なぜ覚えているかと言えば、ここにいる老ビフがその日に300ドルの車の修理代を踏み倒したからだとキレ始める。車はこやしまみれだったと言われた老ビフは昔の話は根に持つなとその場を去る。
【解説】シーン的には募金のお願い→カブス優勝までの間に入る予定だった。過去を蒸し返させれたことで老ビフが1955年の日付を選んだのが判明したり、ビフとテリーの関係性もわかったりと大事なシーンな気がするが、映画のテンポを崩すと言うことで削除された。個人的にはこのシーンがないと、初見の人には絶対に自動車整備のテリーとこのテリーが同一人物だとわからないと思う。

父の帰宅(ロング・バージョン)
【シーン説明】2015年のマーティが帰宅。本編ではマーティJrにテレビを注意して終わるが、続きがありマーティが両親に挨拶して、ジョージがゴルフ場で車にひかれたことやマーティがもうすぐ昇進するなど嘘を言っているのが判明。またマーティJrにビデオメガネを渡すと2画面しか見れないと文句を言われ、思わずマーティがボヤく。
【解説】マーティが家族に声をかけることで、それぞれの人物がより紹介されている。またスタッフとしての見所は6画面テレビや同一役者を同じ画面に合成できるビスタグライド・カメラの実力を見せつけることだった。だが、視覚効果を見せるために、後半に繋がる要素もないシーンをわざわざ長引かせる必要はないとカットされた。
 PART2は2015年のマーティの家から1985年Aにかけて未公開シーンが多くある。本音を言えば、本編でも物語が進展しない無駄なシーンが非常に多いと思っている。それを裏付けるようにPART2のテレビ放送時ではバッサリとカットされることが多い(そして、違和感がない)。まぁあくまでも1955年及び西部への繋ぎでしかないのでブロックなので仕方ないのはわかっていますが。

ピザを食べるシーン
【シーン説明】ピザ解凍名人ロレインのピザを家族で食べるシーンのロング・バージョン。ジョーイおじさんが2015年でもまだ牢屋だったり、ジョージのあの笑いが聞けたりする。また電話に夢中だったマーリーンに対して、マーティがケルプ・ティー(海藻で作ったお茶?)を持ってくるように激怒するなど家族内がうまくいってないこと示唆されている。
【解説】このシーンの目的はずばり3人のマイケルを同時に出すこと。今では一般人でもできる合成だが、公開時1989年では大変なことだった。もはや現代の我々には当たり前に見えてしまって当時みたいに驚けないのが残念。削除の理由は、上と同じくで特殊効果ばかり力が入り中身がないシーンだったため。視覚効果スーパーバイザーだったケン・ランストンはこのシーンが日の目を浴びたことを喜んでいるとのこと。個人的には動けない4人に代わって動き回るロレインが愛らしい。

近くて遠い老マーティとジェニファー
【シーン説明】ニードルスの電話に出るために書斎へ向かう老マーティ。重大な決意を決めた彼は電話に出る前、鏡でネクタイを直していた。そこでふと目に映ったのは高校時代のジェニファー(彼女はとっさに隠れる)。しかし、目の錯覚だと首を振ったマーティはそのまま書斎へ向かった。
【解説】この写真はPART2公開当時に発売されていたトレーディングカードに収録されていたもの(現在でも映画ショップで購入可)。30年の時を経て向かい合うマーティとジェニファーという素敵なショットに見えるが、本編の尺の都合のためかカットされた。

気絶するジェニファー(ロング・バージョン)
【シーン説明】2人のジェニファーを叫び声を聞いて、慌てて玄関に集まるマーティ一家。
【解説】特典映像の未公開シーンには収録されているがYouTubeでは公開されてない様子。2015年のマーティとジェニファー夫婦の共演するシーンだが、マーティの家族3人がぶつかっていないと不自然ということでカットされた。合成が完成前の映像にはちょっぴりビックリした。

車に寄り掛かり消えるビフ
【シーン説明】2015年に戻ってきた老ビフだが様子がおかしい。ジェニファーを救出して1985年へ戻ろうとするデロリアンを見送ると、そのまま消えてしまう。
【解説】おそらくBTTFで1番有名な未公開シーン。ビデオ発売ぐらいからなぜ老ビフは具合が悪そうなかと様々なQ&Aで話題に上がり、その度に紹介されてきた。その理由は、老ビフによって大金持ちになったビフだが、1996年にはロレインに射殺されており、2015年の世界にビフの存在がなくなっているため。だが、観客がこのシーンを理解できないと判断しカットされた。大昔に試写会までは残っていたけど、その時の観客の反応を見てカットされたっていう記事読んだ記憶があるんだけど出典がどこだったか未だ思い出せず。ちなみに公式サイトのQ&Aでも解説されています。

燃える高校
【シーン説明】荒廃したヒル・バレーを歩いたマーティが目撃したのは、廃墟となったヒル・バレー高校だった。
【解説】こちらはストリクランド先生に会う前に入る予定だった。カットの理由は明確。『やりすぎ』だったから。後のストリクランドにマーティが「先週、居残りをさせられた」というセリフの繋がりからみてもカットが正解だったと思う(高校が廃墟と知って見ると違和感が出るため)。廃墟の高校を作ったのは、後に『ターミネーター2』などを作ったILM。そう思うとどことなく「審判の日」っぽく見える。

マーティ、兄に会う
【シーン説明】「ビフの極楽パラダイス」へたどり着いたマーティ。ちょうどそこから追い出された一人の男が兄デイブだった。明らかに浮浪者でアル中になっている。いくら質問してもまともな返事は返ってこない。父ジョージを捜すと言えば「どうしちまったんだ」と言われ、母ロレインは?と言えば「いつから口をきくようになったんだ」と言われる始末。せめてロレインがどこにいるのかを尋ねると、指をさしたのは「ビフの極楽パラダイス」だった…。
【解説】1985年Aでマーティが兄弟と出会う貴重なシーン。兄弟が母ロレインと口をきかない関係になってることや、浮浪者になってもちゃんと弟の心配をするデイブが愛らしい。カットになった理由は、姉のリンダが出てこないため。撮影時リンダ役のウェンディ・ジョー・スパーバーは妊娠中だったため参加できず、デイブ役のマーク・マクルーアのみとなったが、観客はデイブが出ていると姉のリンダはどうしたんだ?と思ってしまうためPART2では兄弟まるごとカットとなった。せっかく撮影したのに1秒も映らないデイブがかわいそう笑。ちなみにリンダが出演させた場合は娼婦させるつもりだったとのこと。個人的にはデイブの演技がとっても素敵で1番好きな未公開シーン。小説版ではここで兄から飲酒が14歳から可能なのを教えられたりする。

ドクとピーボディの遭遇

【シーン説明】ビフの家からデロリアンを隠しているリヨン団地建設予定地まで自転車で戻ってきたドク。しかし、その前にパトカーとトラック、そして2人の男が立っていた。一人はピーボディ老人。PART1でマーティの乗る宇宙船(デロリアン)に松を潰されて以来、宇宙船探しに躍起になっていた。夜明け前にここら辺で空飛ぶ円盤を見たと主張して、もう一人の警官と共に宇宙船が探していたのだ。その手にはショットガンが握られており、ここでデロリアンが見つかってしまっては大変だ!ドクはゆっくりとピーボディに近づくと、彼はコミック誌を見せつけきた。「冥王星からやってきた円盤だ。こんなやつ見なかったか?」。すかさずドクは「この空飛ぶ円盤なら、あっちの方に2マイルぐらい飛んでいくのを見た」とにこやかに伝えた。追跡目標ができたピーボディは大喜びで、警官と共にドクの示した方向へと車を走らせていった。
【解説】これは特典映像の未公開シーンにも収録されていないが、ネットでチラホラ写真は見かけるシーン。マーティが校舎内でストリクランドの部屋に忍び込む前に挿入される予定だった。ピーボディの再登場ということで、このシーンはいつか見てみたいとずっと思っている(ドクの追い返し方もめっちゃ好き)。カットの理由は不明だが、スポーツ年鑑争奪シーンの間に挟むには余計なものと思われたためか?ちなみに警官はPART1に登場した人物とは違うようだ。

マーティ、思わず褒める
【シーン説明】PART2のマーティが舞台の上で「ジョニー・B・グッド」を演奏するPART1の自分を見て一言。「うまいな」
【解説】映像は『メイキング・オブ・バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』より。ビフの手下から逃げつつ両親や自分にも会ってはいけない極限状態の中、思わず自分の演奏を褒めちゃうマーティ。好きです。これはぜひ本編にも入ってほしかったな。