BACK TO THE FUTURE PART3 未公開シーン
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本編では惜しくもカットとされた未公開シーンを特典映像に収録されているのに加えて、画像だけ出回っているのも含めてまとめて紹介。
シーン説明は基本的に小説版から。できる限りカットの理由などわかる範囲で掲載しています。
YouTubeで公開されているものは一緒に掲載しておりますが、字幕付きで見たい方はぜひディスク版を購入して下さい!  

デルガド鉱山での未公開シーン
【シーン説明】デルガド鉱山で発見したデロリアンのタイヤの状態を確認するマーティと55年ドク。金属部分が痛んでいなかったが、タイヤは触れると70年の年月でボロボロになってしまった。その後、ガルウイングを開けると中には85年ドクが残した「修理の手引き」が入っていた。 
【解説】本編では鉱山でデロリアンを発見後すぐにマーティが修理書の手引きを読むシーンに飛ぶが、実際にはボロボロのデロリアンをチェックするシーンまで撮影していたよう。 タイヤがダメになっているを観客に見せて、ホワイトホイールタイヤへ変えるフリにしようとしたのでしょう。ネットや本でたまに見かける写真ですね。

55年ドク、マーティに拳銃を渡す
【シーン説明】デロリアンの修理を終え、いよいよマーティが1885年に向かおうとする直前。55年ドクは車からコルトのリボルバー銃を取り出しマーティに渡そうとしている。「本当に持っていきたくないのかね?」というドクに、マーティは「いらない。使い方を知らないもの」と断っている。
【解説】この銃がそのままスタートの合図に使われたと思われる。のちにマーティが1885年の世界で本物のガンベルトをぶら下げるのと対比したかったのかもしれませんね。しかし、このシーンが世界観に合わないと判断されたのかカットされました。
 ちなみに、小説版ではさらに会話が続いており、55年ドクが「もし救出に失敗して、私が過去の世界で死んでしまった場合はあの野郎をやっつけてくれ」と願い、「やってやるさ」とマーティがニヤリと返すというちょっと恐ろしい会話もある。

やってみろ、タネン!
【シーン説明】「今度からは背中に気を付けろ」とビュフォード・タネンに脅されたドク。だが、少しも動揺せずに返す「キリスト教徒らしからぬ発言だな」。「ちゃんと聖書に書いてあるぜ」とニヤリとしたビュフォードはそのまま走り去ろうとした。と、手綱を引いたその時、ビュフォードは素早く片方の手でホルスターから銃を抜いた。すかさずドクはライフルの銃口を向ける。「やってみろ、タネン!」くすくすと笑うビュフォードは銃をホルスターにしまうとそのまま走り去った。
【解説】ドクが「やってみろ!タネン」というシーンは、PART2のラストのPART3予告編のみで見ることができる。本編では「背中に気を付けろ」と言った後すぐビュフォードたちは走り去るが、その間に上記にようなやりとりがあった。カットの理由は不明だが、尺の都合かそれとも少しハードすぎる描写のためか。

タイムマシンが馬車に早変わり
【シーン説明】こちらはガス欠と判明したデロリアンを馬で引っ張って88マイルに挑戦した後の場面。町へ帰ってきたときには既に真夜中。デロリアンにはちりよけの布を被せ、タイヤの外側には馬車の車輪をつけて、馬車に見える様にカモフラージュしている。
【解説】時系列でいうと、昼:ガス欠が判明。直後に6頭の馬を連れて洞穴へ。夕方:6頭の馬で88マイルに挑戦。夜:町へ戻ってくる。という結構ハードなスケジュールで動いていた(まぁ月曜まで時間がないからね)。デロリアンを馬車に見せるというアイデアは面白いが、流れとしてはカットしてよかったと思う。

ストリックランド保安官を殺すタネン
【シーン説明】マーティことクリント・イーストウッドとの決闘のため町へ向かおうとするビュフォードたち。そこに町へ入れさせまいとストリックランド親子が立ち塞がる。しかし、ビュフォードの早撃ちで、銃を失ってしまったストリックランドはその場を静かに立ち去ろうとする。ところが、ビュフォードは丸腰のストリックランドを息子の前で射殺してしまう。最期、ストリックランドは息子にこう言い残した。「権威だ("Discipline")」
【解説】こちらはシーンごと丸ごと削除された。理由は作品のトーンが暗くなってしまう、息子の前で父親が殺されるのはあまりにひどいなど。またBTTFの登場人物は誰も殺されないという世界観にも合わない(既に死んでいるのは別)。そして、何よりこのシーンを見た観客は、マーティにビュフォードとの銃撃戦を望むだろうが製作陣はそれを求めていなかった。
 後にビュフォードを逮捕するときにストリックランド保安官が出てこないのは、このシーンのため。後年のマンガ版などでは普通にストリックランド保安官は出てくるため殺されたという設定自体がなくなっている様子。
 どうでもいいがビュフォードが銃撃した瞬間に手下も若干引いてる感じがする。さすがに卑怯すぎたか。

・D・W・グリフィスNEW!
 【シーン説明】ビュフォードを倒したマーティの元に人々が集まってくる。そこに1人の少年が現れ、マーティに尋ねた。「すごーい。鎧なんてどうやって思いついたの?」。とっさにマーティは「クリント・イーストウッドの映画で見たんだ」と答えると、「映画?映画ってなに?」と少年は興味津々。だが、マーティが答える前に町の人から「さぁ、行くんだ、D・W。さっさとしろ」と言われ少年は追い払われてしまう。すると一人の男がと話し出す「あのグリフィス坊やをおとなしくさせようなんて無理だね」。マーティは勘づく、もしかしてあの少年が後に有名になる映画監督”D・W・グリフィス”だったのか?
 【解説】映画黎明期を支えた映画監督D・W・グリフィス誕生にマーティが関わっているというネタ。シーン説明は小説版から。『ジョニー・B・グッド』のチャック・ベリーの二番煎じを狙ったかもしれないが、いかんせんシーンのタイミングがよくない。ビュフォードを倒し、さぁこれから!と言う時に、完全の物語の流れを折る展開になっていたと思うのでカットが正解だと思う。このシーンの後に、マーティにガンベルトを渡す少年が現れるが、この少年がD・W・グリフィスかは不明(設定上は残っていたかもしれないがエンドクレジットなどでは言及されていない)。