BACK TO THE FUTURE 細部考察 |
・オープニングNEW! |
BTTFのオープニングといえば無数の時計が映し出されるこちらのシーン。こちらはH・G・ウェルズ原作の1960年に製作された「タイムマシン 80万年後の世界へ」のオープニングのオマージュである。元々のオープニングは、小説版と同様に学校でストリックランドに捕まったマーティが火災報知器を使って逃げ出すシーンだった(これについてもいつかボツネタ集にて)。しかし、撮影するとなると別セットが必要だったためコスト削減として現在のオープニングに変更となった。 コストを削減したといえ、長回し1テイクのこのシーンを撮影するためスタッフは苦労した。時計の振り子をスタッフ総出で押さえて撮影が始まると同時に離したりしてたのである。さらに、自動エサやり機からエサがうまく落ちない事態も発生。そのためカメラの見えないところからバーナーで熱を与えて落としていた。 ちなみに、こういった「ピタゴラ装置」の正式名称は「ルーブ・ゴールドバーグ・マシン」と呼ぶとのこと。 |
・つながり |
冒頭部分で出てくる時計群の中に、時計の針に人がつかまっている変わった時計がある。実はこれがラストシーンの時計台につかまるドクを暗示している。 |
・ドクの家 |
後に登場する55年ドクが住んでいた豪邸だが、冒頭に映る新聞で「ブラウン邸焼失」とその豪邸を火事で焼失したことがわかる。左の新聞記事を読むとドクが持っていた土地は435エーカー(約176万平方メートル:ググると東京ドーム約37個分らしい)にも及ぶ広大な土地だったとのこと。 自宅焼失とタイムマシン開発費の関連については「登場人物」のドクを参照。 |
・金がない |
後の55年のドクの家にも登場する科学の偉人たちの肖像画がこの時点で登場。ついでにゴミが散乱しているがこれを見る限りドクの食事はガレージ横にあるバーガーキングを中心にしていると思われる。 そのすぐ右下に重要アイテムとなるビクターのビデオカメラが無造作に置いてある。 |
・CRM114 |
巨大なアンプの鍵穴の下に書かれた「CRM114」。こちらはスタンリー・キューブリック監督の『博士の異常な愛情/または私は如何にして水爆を愛するようになったか』に登場するB-52爆撃機の暗号解読機の名称からとられた。『2001年宇宙の旅』に登場する木星探査機の製造番号でもある。 |
・音効テクニック |
ボブ・ゲイル曰く効果音などの音のサウンド・エディターを務めたチャック・ニリー(Chuck Neely)は、劇中で大きな音が鳴り響くと、その裏に犬を鳴き声を入れると言うテクニックがあるという。と言うことで無駄にPART1で犬の鳴き声が入っているシーンを調べてみた。 ①まずはドクのガレージでマーティがアンプにスイッチを入れたシーン ②マーティが高校から帰ってきてリヨン団地の入り口に入るシーンの最後あたり ③1955年でマーティがピーボディの納屋に突っ込んだ後 ④マーティがロレインの父親に車で引かれた後 ⑤ドクが未来の世界へタイムスリップした後、マーティが家に入るシーン ⑥未来から戻ってきたドクがゴミ箱をあさるシーン これ以上はないと思っている。吹き替え版では鳴き声がカットされている場合もあるので、聞きたときは英語版で。チャックは後にPART2と3も担当しているので、そちらでも犬の鳴き声が入っている箇所がある。 |
・サングラス |
有名なポスターデザインや予告編のせいでマーティがサングラスをしているイメージがある方もいると思うが、劇中でかけているのは冒頭のドクの研究室で巨大アンプの前で演奏する時のみ。ゼメキス曰く、それもサングラスメーカーとのタイアップのために仕方なくつけたつけただけで、サングラスのレンズの反射でカメラが映り込みやすいために非常にイヤだったとのこと。 |
・アポロ計画 |
PART3でドクはクララに嬉しそうに人類が月面着陸できる話をするが、1985年のドクのガレージにはアポロ11号が月面で撮影した写真がちゃんと飾られている(画像の左奥の壁)。PART1撮影時にはドクのジュール・ヴェルヌ好きの設定はなかったと思われるが、科学の歴史的な偉業ということで飾られていたのでしょう。 |
・運転手 |
マーティがスケボーでつかまったジープを運転していたのはスタント・コーディネーターのウォルター・スコット。 ちなみにスコットは映ってはいないがPART2の未来でのホバーボード追いかけっこでも、マーティが捕まったジープを運転していたのは彼だった(完全大図鑑より)。 |
・スタッフお遊び1 |
ヒル・バレー高校の入り口の左側の壁に"BOB(ボブ)"と書いてあるが、ロバート・ゼメキスとボブ・ゲイルの2人の愛称を指している(ロバートの愛称もボブなのである)。 |
・パロディ |
オーディションの審査員でマーティに「うるさい」と言う審査員は主題歌『パワー・オブ・ラヴ』を歌ったヒューイ・ルイス本人。この落選のアイデアは本人発案のアイデア。実体験どうかは不明。 |
・マイケルの先生NEW! |
マーティが所属する「ピンヘッド」で左でギターを引く金髪の男はポール・ハンソン。映画のためにマイケル・J・フォックスにギターを教えた先生だ。メイキングを見ると、たまにポール・ハンソンから教わっているマイケルの姿を見ることができる。 |
・ヒル・バレーにあるお店たち |
ヒル・バレーの広場にあるお店にはそれぞれに設定があったりする。例えば「スタットラー」というお店は馬や自動車など代々移動に関わるものを販売。この時代はトヨタの車を販売しているが、その店舗は時計台から向かって左側にある(ヒル・バレーの町の変遷もいつかまとめたいと思ってます)。オーディションに落ちたマーティたちが広場を歩いてるときに確認可能。その後出てくるマーティ憧れの4×4の車が止まったところも車屋に見えますが、あそこはガソリン・スタンドのテキサコです。 |
・スタッフお遊び2 |
マーティとジェニファーの後ろの車のナンバープレートに書いてある“FOR MARY”(フォー・メアリー)は製作総指揮フランク・マーシャルの助手メアリー・ラドフォードへの敬意を表している。 |
・トヨタ |
マーティがほしがってた4×4はトヨタ車。ほかにも日本車がたくさん登場している。 |
・男はみんな・・・ |
マーティとジェニファーが時計台広場で座るシーンで、エアロビクスジムの前をおじさんが窓越しからのぞいている。みんな好きなんだね。 |
・飲酒だろ? |
自動車事故の理由を「欠陥車だからだ」と言うビフ。だがビールをもろにかぶった言っているため飲酒が原因。 |
・へってるお菓子 |
マーティの家にある瓶に入ったお菓子は、ビフが取るとき明らかに量が半分くらい減っている。 |
・卒業写真 |
マーティが家族と夕食を食べるシーン。マーティの後ろにはデイブとリンダの卒業式らしき写真が飾られている。 |
・お菓子の段ボールNEW! |
ジョージの左後ろをよく見るとダンボールに入ったお菓子が大量に置かれている。実はこれジョージの好物でもなく、夕食の前に未公開シーンで隣人の親子に買わされたお菓子の残骸。なので、このシーンの冒頭でジョージが皿に溢れんばかりにお菓子を盛ったのは好きだからでもガサツからでもなく、早くお菓子を処理したかったからだろう(もしくは情けない自分へのイライラか)。マーティはもちろん情けない父の象徴であるお菓子をもらうわけにはいかなかったのだ。 |
・テレビが2台NEW! |
1955年でマーティはロレインの家族に自慢げに「テレビは2台ある」と語るが、その2台目は他の部屋にあるわけではなく、実はテレビの下に置かれている壊れて映らなくなったテレビのことを指している。マーティ、それはちょっと卑怯じゃないか? |
・マーティの部屋を見てみようNEW! |
わずかな時間しか映らないマーティの部屋ですが、彼の好みが垣間見えるヒントが数多くある。まずはマーティのベッドの上には大好きなペプシフリーが。その前の夕食中でも飲んでいました。さらに、その右に置かれている写真はジェニファー。枕元に大きな写真を置いて、2人の愛の大きさを感じます。 カメラが移動していくと、今回の事件の重要なアイテム「兄弟との写真」の大きいサイズがベッドの壁に(画像の右側に兄デイブがいるのが見えます)。そして、カメラがさらに左に振ると、マーティの後ろにヒューイ・ルイス&ザ・ニュースのアルバム『SPORTS』のポスターが飾られている。ここにもマーティがヒューイ・ルイス好きのさりげなくアピールしてますね。 |
・2本が1本に |
タイムマシンの実験を行った「TWIN PINES MALL」。ここはマーティが1955年タイムスリップ直後にピーボディ牧場の松を1本折ってしまったため、後にマーティが1985年に戻ってみると「LONE PINE MALL」に変わっている(松のイラストもしっかり減っている)。 |
・中心地移動 |
1955年では町の中心は時計台周辺だが、85年では「TWIN PINES MALL」が町の中心地になっている。 |
・怖くて来ないって |
ドクがデロリアンを入れてたトラックの横にはこんなことが書いてある。"DR.E.BROWN ENTERPRISES. 24 HR. SCIENTIFIC SERVICES(ドクター.E.ブラウン・エンタープライズ。24時間営業・科学サービス)"。タイムマシンの開発費稼ぎだったのでしょうか。でも科学サービスってどんな事しようとしてたんだろ?それともデロリアンを隠すトラックを用意するための偽造か? |
・どうやって電源を入れる?NEW! |
デロリアンを操作するためのドクのリモコンですが、シーンの途中から中央の電源スイッチが折れている。ドク演じるクリストファー・ロイドが勢いよく弾きすぎて折れてしまったため。 |
・アインシュタインが運転するデロリアン? |
ドクのリモコンによってアインシュタインが乗るデロリアンを操縦されていたが、実際にはリモコンで動くわけはなくアインシュタインの着ぐるみをかぶったスタントマンが運転していた。画像のシーンではちょっとだけ運転している腕が見えているような気がする。 |
・ゼメキスのテクニック |
デロリアンがタイムスリップした直後、マーティとドクは行ったり来たりしながら会話を進めますが、これはゼメキスが2人の身長差を意識させないための遠近法を使ったテクニック。後の1955年のヒル・バレー高校内でのマーティとドクの会話でもこの手法を使っている。さらに、続編のPART2でも1955年でのリヨン団地前の会話シーンでも同じテクニックを披露。 |
・1分20秒 |
アインシュタインを1分先に送ったというが正確には1分20秒後に戻ってきている。さらにマーティが過去から帰ってきたときも午前1時24分丁度ではなかった(車から出てきて時計を確認するときにやっと1時24分になっている)。タイムマシンはそこまで正確ではないということ? |
・誰に向けて? |
ドク自身しか乗らない予定のタイムマシンなのに、次元転移装置には「光から目を守って(SHIELD EYES FROM LIGHT)」という注意書きがある。こういうのをわざわざ律儀に書くとこがドク。 |
・ワールドシリーズの勝敗 |
ドクが未来を旅立つ前に「25年分のワールドシリーズの勝敗も」と発言するが、もちろんボブ・ゲイルたちはこの時にPART2でスポーツの勝敗が重要になるとは夢に思ってなかった。 |
・タイムスリップできない? |
テロリストから逃げるためマーティがデロリアンに乗り込んだときにタイムサーキットをよく見ると既にONなっている。だから本当はもう一回入れたらOFFになるのでタイムスリップできなかったはず? |
・血迷うマーティ |
1955年にタイムスリップ後、マーティが納屋に突っ込む前に一度は40マイルまで下げたスピードを最後なぜか50マイルまで上げている。血迷ったマーティ。 |
・リヨン団地 |
1985年でマーティたち家族が住むリヨン団地。1955年ではまだ工事前の広い土地が広がっているだけ。実は初期の脚本では、1955年のリヨン団地はモデルルームの家が立ち並んでいた。マーティは未来の自分の家に向かい、そこにデロリアンを隠す予定だった。しかし、予算の都合からカットされ、ただの空き地となり、デロリアンは看板の裏に隠されることになった。 |
・プルトニウムメーターの正確な位置 |
プルトニウムがゼロと表示されるこちらのシーン。マーティが後ろを振り向くのでメーターが助手席の後ろにありそうですが、実際には助手席前のダッシュボードの上に置かれている。 |
・ミスター・サンドマン |
マーティが1955年に訪れると流れる1954年に発表された『Mr. Sandman(ミスター・サンドマン)』。流れているのはザ・コーデッツではなく、フォー・エイセスが歌うカバー。こちらの曲が選ばれたのはロレイン役のリー・トンプソンが1955年の10代の若者になりきろうと聞いていたのがきっかけ。この曲を聞くとリーはロレインが持つ異常な偽りの純粋さを保つことができ、また当時のアメリカに流れていた間の抜けた雰囲気をつかむことができたそうだ。それを聞いたゼメキスは「よしわかった!君がそんなに歌い続けるなら、映画のどこか使わなきゃ!」と選ばれた。 |
・大統領 |
1985年では大統領であるロナルド・レーガンも1955年ではまだB級俳優(1955年の大統領はアイゼンハワー)。映画館ではちょうどレーガンとバーバラ・スタンウィック主演の『バッファロウ平原』が上映中。連邦保安局の覆面保安官を演じた。 |
・ひかれる |
全シリーズ共通ネタ。新しい時代へ行くと必ず何かにひかれそうになるマーティ。今回は1955年で本当に車にひかれそうになる。 |
・ガソリンスタンドNEW! |
1955年のガソリンスタンドに従業員が4人現れるが元々は1人の予定だった。ロバート・ゼメキスの思いつきでその場急きょ4人になったという。 1955年ではレギュラーガソリンは19.5セントだったが、1985年には1ドル9セントまで上昇していた。 |
・大変身NEW! |
マーティがルウの喫茶店に入る直前に市長レッド・トーマスの宣伝カーが通るが、最初は拡声器が2つあったのに画面が変わると1つになっている。同じく屋根にある看板が最初と向きが変わっている。 最初のはエリック撮影時のカットで、2カット目がマイケル・J・フォックスで後日撮り直したため? また、レッドの選挙の宣伝文句と1985年市長ゴールディ・ウィルソンを聴き比べるとほとんど変わらない。もしかして、ゴールディ・ウィルソンはただ彼のマネをしただけ市長になれたのか。下記の動画を参照。
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・ビフの車 |
マーティが喫茶店に入る前に、その店前にビフの車があるのに本人たちの姿はない。店に入ったマーティが注文している時も車はあるのに本人はいない。しかし、ビフたちが登場するときにはちゃんと車のあたりから来る。そして帰るときはちゃんと乗って帰る。さらに言うと、車自体はもっと前から存在していて、マーティが1955年の時計台に初めて来た時のクレーンによる大ルーズカットの頃からあったりする。どこにいたんだビフ?
ちなみに、画像の左にいる自転車に乗っている青年はヒル・バレー高校の制服を着ているかと思います。その制服については後ほど解説。 |
・救命胴衣 |
マーティのダウンベストは1985年だと立派なファッション。しかし、1955年ではファッションにはなっておらず救命胴衣にしか見られない。 |
・名前の打ち間違いはよくある話 |
電話帳に載っているドクの名前が”Brown Emmet L”となっているが、実際のスペルは”Emmett”であり”t”が1つ足りない。名前の横には職業も書かれておりしっかり「科学者(scientist)」となっている。 |
・アラーム |
マーティが電話をかけてる時に腕時計のアラームがなるが、1955年では腕時計にアラーム機能がついていないため店長が不思議がってマーティを見る。 |
・食い違い |
ルウの店でマーティが最初に頼んだ『タブ(Tab)』はコカ・コーラが出した低カロリーのソフトドリンク。コカ・コーラとは別の新たなコーラブランドとして1962年作られた。1955年ではもちろん発売されておらずタブ(Tab)と言えばは請求書のこと。そのため先に請求書を頼まれたと思ったルウは「注文が先だ」と注意。次にマーティが頼んだ『ペプシ・フリー』。1985年だとノンカロリーのペプシのことだが、1955年ではフリー=タダこと。なのでルウに「フリー?うちにはタダのものは売ってない」と返される。 ちなみに、このネタは撮影前にペプシ側からコカ・コーラの「タブ」を使用しないでくれと頼まれたが断っている。どちらも80年代にはアメリカで流行った飲み物だが日本では未販売。ついでにPART3が公開した1990年ごろには既に古い飲み物になっていたという。 |
・マクフライ家とタネン家NEW! |
全シリーズの共通ネタ。新しい時代に行って、店に入ると必ずタネン家と出会うマーティ。今回はルウの喫茶店で若いビフがジョージに話し掛ける。 そして、新しい時代に来ると注文しながらいつも飲み物を一滴も飲めない。今回はブラックコーヒーを頼みながらギリギリとこで飲めず。 |
・ウィルソン市長 |
1955年だと喫茶店の定員をしてた黒人のゴールディ・ウィルソン。30年後には見事市長になってます。それを知ってたマーティはウィルソンに「そうだ!市長になるよ」と思わずアドバイス。 |
・3Dメガネ |
ビフの手下の一人がつけていたのは3Dメガネ(役名も「3D」)。当時の3Dメガネとは立体映画を見るために作られた赤と青のレンズフィルターが入っているメガネのこと。昔はよく雑誌の付録に付いていたけど、今の若い子には想像つかないかな? |
・3Dの7変化(7つないけど) その1NEW! |
そんな特徴的なメガネのおかげで地味に人気の3Dですが、実はジョージと別れる間際にタバコを吸おうとします。ビフでも吸わないのに、実は不良仲間の中でも稀代の悪なのかも。 |
・のぞき |
1985年のマクフライ家の長年の疑問だった「車にひかれる前ジョージは道端で何をしてたか?」。その正体はのぞきでした。 その見られた相手はロレインなのか違う人なのかずっと疑問だったのですが、デアゴスティーニの『週刊バック・トゥ・ザ・フューチャー デロリアン』第9号にてハッキリとロレインをのぞいていたと書かれていました。のぞいた相手に惚れられるなんてなかなかの経験する予定だったんだな、ジョージ。 |
・うなされる |
全シリーズの共通ネタ。寝込んだマーティが話し掛けてくる人を母親だと思い話すが、毎回飛び起きることになる。今回は相手が若いロレインでまだ1955年にいる事を知り起きる。 |
・カルバン・クライン |
ロレインがマーティの名前と勘違いしたカルバン・クライン。当時はまだ会社は無く、下着にブランド名を入れる習慣も無かった。公開当時、ヨーロッパではカルバン・クラインの知名度がなかったためイタリア・スペインでは「リーヴァイ・ストラウス」、フランスでは「ピエール・カルダン」と様々なブランド名に変更されたのこと。 |
・ロレインの性格を表す |
ロレインの部屋を鏡台のまわりを見ると、50年代の男性アイドル写真が多数飾られている。ロレインの男性への興味の強さをさりげなく表している。 |
・ベインズ家の名物料理NEW! |
1955年のロレインがいるベインズ家の晩御飯はミートローフ。実は1985年のマクフライ家も晩御飯はミートローフだった。30年経っても変わらぬベインズ家の名物料理らしい。なんとなく美味しくなさそうなイメージなのはなぜだろう。初期の脚本では、マーティはミートローフとマッシュポテトが大嫌いだったという設定。「うわっ、またミートローフだ」みたいな件をやりたかったんですかね。 |
・帽子 |
ロレインの長男ミルトンがつけてた帽子は当時流行していたデイビー・クロケットが映画でつけてたアライグマの毛皮の帽子。デイビー・クロケットとはアラモの戦いで戦死したアメリカの国民的英雄であり、1954年にディズニーでテレビシリーズが作られ、55年に映画化もされた。ヒル・バレーでも大人気らしくレコード店には最新ヒット曲として「デイビー・クロケット」が売られ、マーティが入った喫茶店でも「デイビー・クロケットのバラード」が流れていた。 ちなみに食事という事で母親ステラが2回も帽子を取るがその度に被り直すミルトンがかわいい。 |
・ジョーイおじさん |
85年では刑務所に入ってるジョーイおじさん。1955年でもまだ赤ちゃんなのに既に檻に入るのが定位置となっている。着ている服も白と黒のボーダーで囚人服っぽい。 |
・テレビの今と昔 |
1955年ではまだテレビはとても高価なものであり一家に一台あればいいほうだった。そんな時代にマーティが「2台持ってる」と言うので、ロレインの母親はもちろん信じられなかった。しかし、前述の通りで1985年のマーティの家のテレビ1台は壊れている(また、この時代に2台持っている人物もいるがそれはPART3にて)。1955年では「再放送」と言う言葉もまだない。イタリアでは1985年公開当時も「再放送」という文化がなかったので「ビデオで見た」と翻訳された。 |
・ハネムーナーズNEW! |
ロレインの家のテレビで流れていたのは、ジャッキー・グリーソン出演する有名なコメディ番組『ハネムーナーズ(The Honeymooners)』。ニューヨークで暮らす彼が演じるラルフ・クラムデンと愛妻、その友人たちが繰り広げられていたコメディ番組(土曜午後8時30分にニューヨークから生放送されており、西海岸では午後5時30分からの放送されていた)。1985年のマーティの家で再放送されていたが、1955年では新番組。再放送を見ていたマーティは新番組のネタを先にしゃべってしまいみんなが怪訝な顔をすることになる。日本人的な感覚だと「8時だよ!全員集合」のオチを先走って言うような感覚ですかね。 放送されていた「宇宙から来た男("The Man from Space")」のエピソードは実際には1955年12月31日が最初の放送だと言う(つまり11月5日だと本当は放送していない)。だが、スタッフは主人公のジャッキー・グリーソン演じるラルフが宇宙人のような格好で現れて、マーティを彷彿させるからとあえて選んだという。 |
・ケネディ |
マーティがロレインの両親に道を訪ねた際に思わず口にした「ジョン・F・ケネディ通り」。多分ケネディが亡くなってから名づけられた通りだと思うが、55年ではケネディはまだ上院議員で大統領にもなっていない。 |
・ドクはドク |
55年ドクが透視装置でマーティの頭を透視する際に話を一切聞かなかったが、その前の1985年のデロリアンの実験の際もドクは最初マーティの質問に一切答えなかった。やっぱり歳が変わってもドクはドクである。 ちなみに、あのドクの自宅の外観と内観はそれぞれ別のロケ地なのですが、主役交代など延々と撮影が伸びている間に内観のロケ地がとうとう売り出されてしまったそうです。これでまた新たなオーナーから買い直したり、交渉したりすれば製作費がまたかかってしまう!そこで買い取られる前の2日間でささっとと撮影を行ったとの事。その際にロケ地の状況を伝えて、マイケルのスケジュールに都合をつけてくれた『ファミリー・タイズ』のプロデューサーには非常に感謝しているとゲイルは語っている。 |
・読心機の実力はNEW! |
「1985年からあなたが発明したタイムマシンでやってきたんだ」というマーティの気持ちをまったく読み取れなかったドクの発明した読心機ですが、見方を変えると結構当たっているようにもみえる。「遠いところ」は1985年のことで、「寄付」はポケットに入った時計台へのカンパのチラシを思い起こさせ、「沿岸警備隊」もついにさっきロレインの母に答えたばかりだ。 じゃ「新聞の購読は?」とか言わない。こじつけと言えばこじつけなので、どう解釈するかはみなさんにお任せします。 |
・心当たりがないわけではない |
マーティに「タイムマシンを作ったんだ」と言われた時に、ドクはおでこの傷を触っている。 |
・俳優が大統領NEW! |
ドクから1985年の大統領を聞かれたマーティが「ロナルド・レーガン」と答えると、俳優が大統領になれるわけないとドクが小バカにし始めます。副大統領のジェリー・ルイスは歌手ディーン・マーティンとのコンビで50年代に大人気を誇ったコメディアン。ジェーン・ワイマンはレーガンの最初の妻で55年の時点で既に離婚していた。財務長官のジャック・ベニーも人気コメディアンで50年代には人気テレビ番組のMCで活躍していた。 85年当時大統領だったレーガンはこのシーンを大変気に入り、大笑いしすぎて「ジェリー・ルイス」というオチを聞き逃すほどだったため、映写技師に何度も巻き戻させて繰り返し見たという逸話が残っている。そして1986年の一般教書演説ではPART1のラストのドクのセリフ"Where we're going, We don't need roads(これから行く先に道なんてものは必要ない)"を引用して「我々が向かう先に道なんて必要ない」と演説まで行っている。当時の映像がこちら(再生したら該当箇所から始まります)。 |
・大事な所なのに |
マーティがドクにタイムマシンの動力説明の所を見せようとビデオカメラを早送りしているところで明らかにアインシュタインのタイムスリップの所が抜けている(ビデオ版など4:3のテレビサイズ映像時のみ確認可能)。録画ミス? |
・改めて解説 |
ドクは敬愛する4人の科学者の肖像画を飾っている(1985年でもちゃんと持っている)。 ・アイザック・ニュートン(物理学者):万有引力の発見者 ・ベンジャミン・フランクリン(物理学者):凧を使って雷が電気であることを証明 ・トーマス・エジソン(発明家):白熱電球・蓄音機などを発明 ・アルベルト・アインシュタイン(物理学者):相対性理論の発見者 |
・写真 |
全シリーズ共通ネタ。未来が変わっているかの重要な手がかりになる写真や新聞。今回はジョージとロレインが結ばれないと、マーティら兄弟の存在が消えてしまう。 |
・ヒル・バレー高校の制服 |
1955年のヒル・バレー高校には制服があったりする。制服と言っても赤と白のジャケットのこと。マーティとドクが学校に訪れた際に、実際に着ている生徒が何名かいる。1番簡単な人はジョージのケツを蹴る集団の真ん中の生徒が着ています。 先ほどの喫茶店の前を自転車で通り過ぎた生徒も同じ服を着ているのがわかりますね。 |
・スタッフお遊び3 |
左側の張り紙には"RON WOODWARD FOR SENIOR CLASS PRESIDENT The right man for the job(ロン・ウッドワード。シニアクラスの生徒会長。この仕事にふさわしい人物)"と書かれており、生徒会長に立候補した学生のポスターらしい。だが、この後にビフを倒したジョージもおそらく立候補したので彼は落選したと思われる。 ちなみに、ロン・ウッドワードとはスタッフの名前を拝借した内輪ネタ。その正体はKey Gripを担当したロナウド・T・ウッドワード(Ronald T. Woodward)。 |
・スタッフお遊び4 |
今度はマーティの後ろ階段の踊り場にある張り紙。こちらにあるチーム名“ブルドッグズ(Bulldogs)”と“インディアンズ(Indians)”は、それぞれボブ・ゲイルが中学時代と高校時代に所属していたチーム名から取られている。競技はサッカーらしい…? |
・本当に好きなんだね |
後にルウの店でジョージは「ミルクチョコレート」を頼むが、その前の食堂のシーンでも画面左側のジョージのおぼんにミルクチョコレートが見える。 ルウの店ではてっきりロレインに声をかけるまでの時間を作るために「ミルク…(と見せかけて)チョコレート」としていると思ったのですが、いつもお決まりの飲み物だったんですね。そりゃ出てくるのが早いわけだ |
・3Dの7変化 その2NEW! |
ロレインの後ろで本を読む3D。それ楽なポーズなの?と心配になるぐらい足癖が悪い。やはり実は稀代の(以下略 |
・スキンヘッドがマッチを咥える? |
食堂でのビフとマーティがやり合うシーンをよく見ると手下の一人マッチがいない。実はマッチ役のビリー・ゼインのスケジュールの都合がつかなかったため彼なしで撮影した。そのためなのかスキンヘッドがマッチらしきものを咥えて一人二役やっている。またこの時にマーティの後ろにいたはずのジョージは早々に消えている。 |
・ジョージの愛読書NEW! |
ジョージの枕元に置かれている『ファンタスティック・ストーリー(Fantastic Story)』は実際に1950年代に発売されていた季刊で発刊されたSF雑誌で、。この号は1954年の秋号(値段は25セント)。 |
・ヴァン・ヘイレン |
マーティがジョージに聞かせた曲はロックグループのヴァン・ヘイレン。バンド名の許可は降りずヴァン・ヘイレン個人の許諾のみが取れたため、よく見るとカセットのラベルは彼の名前『エドワード・ヴァン・ヘイレン』となっている。 流された楽曲はエリック・ストルツとリー・トンプソンが主演した『The Wild Life/ワイルド・ライフ(日本未公開)』の為に書き下ろされた曲『Out The Window』。アルバム等は収録されていないかなりレアな曲。DVD等の特典映像「秘密の扉」では『Donut City』を使用したと書かれているのが間違いである。 |
・パロディ2NEW! |
ジョージを説得する為に放射能防護服を着たマーティは以下のように名乗る。「わが名はダース・ベイダー。バルカン星からやってきた宇宙人だ」。これはもちろんスター・ウォーズのダース・ベイダーを始め、スター・トレックのバルカン星とバルカン人の挨拶のポーズをそれぞれパロディしている。さらに、英語だと宇宙人を"Extra Terrestrial=E.T."と表現しているのでE.T.もパロディしているかも。 脚本段階では、『未知との遭遇』や『ミステリー・ゾーン』へのオマージュを多く取り入れる予定だったという。 |
・ダースベイダーの力? |
ダース・ベイダーに脅迫された翌日ジョージが道路を横切る際にクラクションが鳴りますが、実はその後車が通りません。かなり後に黒い車が通りますが違和感ありあり。 ついでにジョージの後ろには後に出てくる手押し車で遊んでいる子供たちが映っている。まだこの時代にスケートボードはなかった。 |
・スキンヘッドのマナー違反NEW! |
ジョージがロレインに声をかけている裏でビフたちが入ってくるが、スキンヘッドをよく見ると入り口近いテーブルから勝手にコップを奪って飲んでいる。ビフ以外もやりたい放題。というか店入って1秒でコップ飲まれた側は唖然としただろうな。 |
・ジョージの言い間違いNEW! |
マーティにアドバイスを元にロレインを口説こうとするジョージですが、本来「君とはいつか結ばれる運命だ("My destiny has popped me to you")」と言うつもりが、メモの書き間違いで「運命(destiny)」を「密度(density)」と言ってしまい意味不明に。ちなみに、「密(dense)」にはスラング用語で「バカ」や「鈍感」という意味もあるので、ジョージはただ言い間違えただけでなく、自分はバカと言っているようにも聞こえている。 |
・エリック使用カット |
ビフがよそ見をしている間にマーティが殴るこのシーン。実はマイケル・J・フォックスの前に、マーティを演じていたエリック・ストルツの殴ったカットが使われている。画像2枚目を見るとビフの目線がマイケルのマーティより明らかに高く、数フレームだがエリックも見切れている。 現在唯一わかっているエリックが映っているカットであり、ネットではテロリストから逃げるためマーティがデロリアンに飛び込むシーンもエリックで撮影したものと言われているが間違い(それを撮影する直前にエリックは降板している)。 ところが、Netflixオリジナルの『ボクらを作った映画たち』シーズン2のBTTF回で、編集のハリー・ケラミダスは「このカットはマイケルの時に撮り直ししたものでエリックではない」と主張している。しかし、このカフェのシーンはエリック時に撮影されたものと巧妙に繋ぎ合わせているようで、例えば3枚目の画像にある「女性のカーディガン」や「かかっているコート」、「右下の5が特徴のポスター」はおそらくエリック時代に撮られたもの。次のマイケルが映るカットになると、再撮影のためか先ほどの3ヶ所の色や場所が変わっている。このように「このカットはエリック時」、「このカットはマイケル時」と細かく切り貼りしていたら、エリックが映っているカットが紛れ込んでも気付かないのではと個人的には思っている(ちなみに、ビフ役のトーマス・F・ウィルソンは殴られたのエリックだけと証言している)。 |
・追いかっけこ |
全シリーズ共通ネタ。宿敵タネン家との追いかっけこ。今回はスケボーに乗ったマーティと車に乗ったビフが対決。結果はマーティの大勝利。 |
・練習通りに |
マーティが子供から借りたスケボーがカメラの前で曲がるときに地面にたくさん白い線がある。頑張ったリハーサルの後でしょうか。 またこのシーンで印象的なスケボーから出る火花ですが、ゼメキスが撮影終了後にその案を思いつきスケボーに花火を仕込んでわざわざ再撮された。 |
・くせ |
冒頭の1985年でマーティがエアロビクス・ジムの前を通るとき手を振っていたが、その癖せいか1955年でも同じ場所にあった喫茶店の前を通るときも手を振っている。 |
・エリック使用カット? |
ビフとの追いかけっこシーンのこちらのカットだが、よく見るとマーティのジャケットの下に着ているシャツが他のシーンと異なっている。それに明らかにマイケルのマーティとは髪型や体型も違う。推測の域を出ないが、おそらくこのカットもエリック・ストルツ時代に撮影されたカットを使用していると思われる。そう思って改めて見返すとけっこう違います。 |
・肥やしNEW! |
シリーズ共通ネタ。タネン家は必ず肥やしに突っ込む。今回はマーティを肥料トラックに突っ込ませようとするが回避され、逆に手下と共に突っ込んでしまう。 ちなみに、肥料店の名前は「D. JONES」だが、これはおそらくスタッフでユニット・プロダクション・マネージャーのデニス・ジョーンズ(Dennis E. Jones)をもじった内輪ネタとのこと。 |
・ドクの白衣 |
ドクは科学者ということで白衣を着ているイメージがあるが、3部作で白衣を着ているのはマーティがビフとの追いかけっこを終えて研究室に戻ってくるこのシーンのみである。 |
・これが設計図 |
ドクから未来へ帰るための実験の説明を聞いているとき、マーティの後ろの壁に読心機のヘルメットの概略図が貼ってある。 |
・あの模型セット |
ドクがマーティに稲妻作戦の説明するために作った模型セットですが、よく見るとケチャップや塩のビンやコーラのビンなど身近ものが利用されているのがわかる。 この身近なビンなどで模型を作るネタはスーパートランプと言うバンドの『ブレックファスト・イン・アメリカ』のジャケット(隣の画像)を参考にしたそう。 |
・考えてみれば |
3部作を通してドクとロレインが会話を交わすのは、ロレインがドクの家に押しかけてきた時のこの挨拶のみ。 というかドクがマーティ、ジェニファー以外と多く会話するのはPART3から(ビフにいたってはザ・ライドのみ?)。 |
・ジョージの手の早さ |
マーティとジョージが裏庭でダンス・パーティーの作戦を話しているとき、最初はマーティの左胸ポケットの上の押さえが中に入っているが、ジョージの後ろを通ると外に出ている。 また、マーティがロレインの体を触ると話するときに、ジョージがちょうどよくブラジャーを持ってくる。 |
・ワイロ |
稲妻作戦の準備中に警官にデロリアンのことを聞かれた際、ドクは使用許可書としてお金を渡している(未公開シーンより)。 |
・車内の音楽NEW! |
マーティとロレインが車内にいるシーンで薄っらラジオから流れているのはジョニー・エースの『Pledging My Love』。1954年の大ヒット曲。 |
・3Dの7変化 その3 |
車の中でビフがロレインに手を出してるとき、ビフの手下たちもみんな注目しますが、3Dはなんと大事な3Dメガネまで外している。 |
・マーティの忠告 |
ジョージはビフとの対決の時、ちゃんとマーティに言われたとおりに最初は腹にパンチをかます。 |
・映画ですから |
ジョージとロレインのキスに花を添えた『アース・エンジェル』。この曲はジョージとロレインがキスをした瞬間から、バンドメンバーにはいないオーケストラの壮大な音楽が入ってシーンを盛り上げている。よくよく考えてみるとおかしいこの不自然さに対してのボブ・ゲイルの説明が痛快。「映画だからね」 |
・赤いギターの裏話NEW! |
本当はマーヴィンの物だけど、誰もがマーティのギターとして印象が残る赤いギブソンの「ES-345TDC」。実はこのギターは1959年で出たもので、時代考証としては合っていなかった。当時所有していたロサンゼルスのギターショップ「Norman's Rare Guitars」を営むノーマン・ハリスは、BTTFの美術監督がこのギターを貸してくれと言われても「1955年の時代と合わない」と抵抗したが美術監督は気にせずレンタルしていったという。 それから何週間もギターはレンタルされ続け、本体価格の何倍ものレンタル料となったが(それこそ正気の沙汰ではないような)、彼らはキッチリと支払ってくれた。その後、PART2でも再び駆り出された。映画の大ヒットを見て、ノーマン・ハリスが学んだのは、BTTFのようなエンターテインメント映画は多少時代考証が違ってもカッコよければ気にならないこと。そして、ハリウッドに貸すことは金になるということだった。 |
・ジョニー・B・グッドNEW! |
『ジョニー・B・グッド』を歌うマーティはこの映画屈指の名シーン。実際にはマイケル・J・フォックスの声ではなく、マーク・キャンベルという人が歌っており、マイケルは口をあわせただけの吹き替え。ギターのソロもティム・メイが弾いている。だが、主演マイケルも必死に練習し完璧に演奏できるようにした。マイケルは撮影前にカメラマンのディーン・カンディに自信を持ってこう語った。「僕の手を撮っていいよ。曲とぴったり同じに引くつもりだからね」。さらに、85年公開当時の「ローリング・ストーン」誌のインタビューでもこんなエピソードを披露している。ゼメキスに最初の編集上がりを見せられたマイケルはこう言った。「僕の顔のカットばかりじゃないか!僕の手を見せてくれよ!「自分の顔を映すな」なんて言う役者、想像できるかい? だけど、観客には僕が本当に演奏しているってことを知ってほしかったんだ」 これはどうでもいいけど、よく見るとマーティが壊れ始めても一番右にいる黒人のバンドメンバーは最後までノリにのっている。 |
・パロディ3 |
『ジョニー・B・グッド』を演奏してるマーティの裏で、ボーカルのマーヴィン・ベリーが誰かに電話をかけているがその相手はロック歌手チャック・ベリー。従兄弟のマーヴィン・ベリーから電話越しでマーティの音楽を聞いたチャック・ベリーが「ジョニー・B・グッド」を世に出したというパロディ(史実は1958年にチャック・ベリーが発表)。 マーヴィン・ベリーを演じたハリー・ウォーターズJrは当時、チャック・ベリーの音楽が「白人の少年」から生まれたという設定が問題視されるか不安だったと言う。案の定ゲイルたちには「白人が黒人の音楽を生み出したというのは差別だ」という批判が集まり非常に困った。あくまでもジョークでもちろんそこまでの意味はない。 |
・有名ギタリストのオンパレード |
演奏が後半に入るとマーティは様々なギタリストの演奏をマネしている。チャック・ベリーの有名なダックウォーク、ザ・フーのピート・タウンゼントの風車のような腕回しやアンプ倒し、AC / DCのアンガス・ヤングと同じ寝っ転がっての演奏、ザ・ベンチャーズのテケテケ奏法、ジミー・ヘンドリックスやジミー・ペイジのようなギターパフォーマンス、そして指の立てての演奏はヴァン・ヘイレンである。 |
・ズームイン! |
マーティが「ジョニー・B・グッド」を爆奏し終えた時、マーティがみんなから冷たい視線で見つめられるシーンがありますが、その時、左にいるストリックランドを見ると次のズームカットと同じ動作をしている。編集ミスというべきか。 |
・次の世代 |
爆奏したあとマーティが「次の世代に流行る」というが、ジョニー・B・グッドは3年後の1958年には発表されている。あくまでもマーティが言ったのは曲だけでなく演奏のノリを含めての発言。 |
・しっかり入れてるNEW! |
稲妻作戦直前にマーティからの手紙を破ったドクですが、ケーブルを直そうとしたときに実はしっかりポケットに入れてる。 この小さいながらも重要な伏線は元々の脚本では書かれていなかった。脚本では、破った手紙は車の灰皿入れに入れるとなっていた。しかし、ストーリーボード(絵コンテ)を担当していたアンドリュー・プロバート(デロリアンのデザインも担当)は、「これでは観客へのサプライズが台無しになってしまう」と感じ、ボブ・ゲイルに観客に破った手紙を忘れるような代案を提案。既に脚本で雷によって、枝が落ちてケーブルが外れる展開にはなっており、プロバートは「大きな障害が起きたら、それの対処に夢中になるはずだ」と破った手紙はポケットに入れるのどうだろうと提示した。ゲイルは「絵コンテでうまくいくか確かめてみよう」と返事し、結果現在の展開になった。 |
・ペンキ |
デロリアンが出発するために書いたスタートラインですが、それに使用したと思われる白いペンキがベンチの近くにちゃんと二つ置いてある。 |
・タイムサーキット故障しちゃうよ? |
1985年のドクを助けるため10分早くしようとしたマーティですが、キーパッドをむちゃくちゃに押している。さらに正確には10分ではなく11分早くしている(午前1時35分⇒午前1時24分)。 |
・こっそり未来から拝借 |
この作戦中にドクの靴は、1985年の未来のドクがトランクに入れたスーツケースから見つけたマジックテープの靴を履いている。未来を知りすぎてはいかんと言っておきながら、ちゃっかり拝借するドク。 |
・パロディ4 |
足場が壊れてドクが時計台の針につかまるシーンはハロルド・ロイド主演の無声映画『要心無用』の名シーンをオマージュしている。さらに、その後のロープで揺られるシーンやケーブルを掴むシーンも似た感じだったりする。ちなみにクリストファー・ロイドとハロルド・ロイドに血縁関係はない。 |
・壊れてる |
稲妻作戦の途中でドクが時計台の足踏み場を壊したが、それはちゃんと1985年、2015年でも壊れたままである。 |
・緩急つきすぎ |
ドクが揺れるケーブルを掴もうと待っている時、ドクがアップの時と時計台の全景の時ではケーブルの揺れる幅が違う。 |
・時計台の数字 |
時計台の文字盤の数字で間違いが一つある。それがローマ数字の「4」。実はローマ数字の時計では4の本来の表記は「IIII」が正しい。右のドクが置いたスタート合図の時計の4は確かに「IIII」と書かれているのがわかる。だが、そこまで知らなかったスタッフは「IV」と表記してしまっている。 ジゴワットのミスは有名ですがこんなミスもしてたんですね。とはいえ、4の本来の表記が「IIII」っていうのはトリビアレベルの常識なので仕方ないことだと思いますが。 |
・アトミック・キッド |
1955年のタウン・スクウェアで公開されている映画『アトミック・キッド』は核実験の放射能によって特殊能力を得るコメディ映画。PART1の初期の1985年へタイムスリップする方法も同じく核実験を利用するものだった。 |
・タイムスリップ失敗?NEW! |
1985年に帰ってきたマーティが再びデロリアンを動かそうとするこのカット。タイムサーキットを見ると、出発時間が1985年まま。本来は1955年午後10時4分になっていないとまずいのだが…。 |
・まさかの小道具 |
マーティのベッドにある雑誌「RQ」。実は図書館司書が読む季刊書。そのため公開当時に先方からおかしいとの問い合わせがあったとのこと。もちろんスタッフはそんなことは知らずに雰囲気の小道具と置いてだけで、まさかそんな雑誌だと思っていなかった。 |
・勇気を出して |
1985年の現代に戻ってきて家の廊下を歩いてるときにマーティの右手に持ってる封筒は、冒頭でジェニファーに勧められていたオーディションテープ。マーティにとって30年前の1955年でも自分の演奏で生徒たちが盛り上がったことにだいぶ勇気をもらったよう(詳細は未公開シーンを参照)。 |
・未来の変わったジョージの顔 |
小説の裏表紙に載っているジョージの顔はまだ老けメイク完成前の写真を使用しているため本来の中年ジョージとは顔が異なっている。 |
・残したまま |
1955年で稲妻作戦のスタートの合図で使用した時計を、ドクは2015年から帰ってきたときもちゃんと残している。記念品? また、このシーンでのドクの有名なセリフ「道だ?未来にそんなのもの必要ない(Roads? Where we're going we don't need roads.)」。脚本上は「need」が「use」となっており「これから行く先には道は使用しない」となっていましたが、現場で書き換えられました。ちょっとした違いですが大事なことです。 |
・マメですね |
デロリアンが空を飛んで旋回する時にウィンカーの「右」がちゃんと点灯している。ドクさんマメですね。 |
・TO BE CONTINUED |
VHS・LD版や昔のテレビ放送ではPART1のラストに劇場公開ではなかった「TO BE CONTINUED(次回作へ続く)」が付けられていた。後のPART2公開のきっかけとも言われるスタッフのお遊びだったが、DVD化以降は劇場公開当時のままがいいというゼメキスとゲイルの意向で削除されている。現在ではブルーレイや動画配信、テレビ放送でもカット。昔は常識だったこのラストカットも今では珍しくなったので改めて掲載。 |
・バック・イン・タイムともう1曲NEW! |
ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースが歌う『パワー・オブ・ラブ』は映画の中身とは関係ない主題歌ということで生まれたが、エンディングで流れる『バック・イン・タイム』は完全に映画に沿った曲となっている。ちなみに、映画のサウンドトラックには前述の2曲に加えて、『イン・ザ・ニック・オブ・タイム(In the Nick of Time)』という曲もサウンドトラックに入る予定だったが、結局『マイナー・ブラザース 史上最大の賭け』に使用され、パティ・ラベルに歌われた。ちなみに、こんな歌でした。 |